AIを使うと、アプリのたたき台はとても速く形にはなります。
実際、わたしが作っていたダイエット記録アプリや求人検索アプリも、動くところまではかなり早かったです。
なので最初は、作るところがいちばん大変なのだろうと思っていました。
でも実際にしんどかったのは、そのあとでした。
動いた瞬間より、動いてから使える形へ育てる時間のほうが長かったんです。
今回は、AI アプリ開発で想定外だった後半戦について、実際に使いながら感じたことを整理します。
目次
この記事のまとめ
- 動くことと使えることは別物である
- 改善ループは想像より時間を使いやすい
- 細かい修正は自分で触る方が早いこともある
動いた瞬間はとてもうれしかった
アプリがひとまず動いたときは、本当にうれしかったです。
「ちゃんと形になった!」とか「思っていたものが画面に出てきた!」とか。
その感覚は、やはり大きいですよね。
AIを使えばアプリはすぐ作れると言われることがありますが、その実感はたしかにありました。
実際、動くところまでなら2〜3時間ほどで形になったものもあります。
この速さには、わたしも素直に驚きました。
使い始めると違和感が増えた
ただ、ゴールはそこではありませんでした。
実際に自分で使い始めると、小さな違和感がどんどん見えてきたんです。
たとえば、
・この表示は少し見づらいなぁ
・この順番は使いにくいかも
・別の形のほうが伝わりやすいのでは?
のように、作っている段階では見えにくかったことが、使い始めてから一気に出てきました。
頭の中だけで考えていると「これで大丈夫そう!」と思いやすいですよね。
でも実際に触ると、使っている自分の感覚がとても正直に反応してきます。
1日使うと1〜2個。1週間使うと、それ以上の気になる点がたくさん出てきました。
修正ループは地味に重かった
改善の流れ自体は結構シンプルで、
気になる箇所を見つける
→スクリーンショットを撮る
→AI にこう直したいと伝える
→返ってきた案を確認する
→反映して、また触ってみる
やっていることだけ見ると難しくないのですが、1回ごとのループは意外と重かったりします。
・スクリーンショットを撮る
・状況を説明する
・返ってきた修正案を確認する
・反映して動作を見る
この一連の流れで、1件あたり10〜20分かかることが普通にありました。
家庭や仕事の合間に進めていると、この10〜20分は思ったより大きいです。
少しだけ直したいと思っていたのに、1件見直したらその日の時間が終わることもありました。
ここはやってみて初めて見えた作業ボリュームでした。
細かい修正は自分の方が早かった
改善を何度も繰り返しているうちに、途中からひとつの感覚が出てきました。
これはAIに頼むより、自分で直したほうが早いかもしれないという感覚です。
AIにお願いするには、何を、どこを、どう変えたいのかを言葉で説明しないといけません。
この説明が、思ったより手間なんですよね。
もちろん、
・構造を変える
・ロジックを書き直す
・複数ファイルにまたがる変更をする
そういう場面ではAIがとても強いです。
でも、
・数字を少し変える
・文言を少し直す
・ボタンの色や余白を調整する
このくらいの細かい修正だと、コードを開いて自分で触ったほうが早いことが増えてきました。
この気づきは、個人的にはとても大きかったです。
逆に「全部をAIにお願いする」から「AIと自分で役割を分ける」へと感覚が少し変わったタイミングでもありました。
時間を使ったのは判断と確認だった
振り返ってみると、時間を使ったのは実装だけではありませんでした。
むしろ大きかったのは、その後の判断と確認です。
・何が気になるのかに気づく
・本当に直すべきかを考える
・どう直すかを決める
・直したあとにもう一度確認する
この人間っぽい工程に、とても時間がかかりましたね。
AIが速くしてくれるのは、実装の一部です。
でも、使いやすさを見つけるのは、結局使う側の感覚なんですよね。
だからこそ、動くものは早くできても、使えるものになるには時間がいるのだと思いました。
完成のイメージを少し変えた
この経験で変わったのは、完成のイメージでした。
動いたら完成ではなく、動いてから育てるところまでが開発なのだと思うようになりました。
最初から完璧なものを作ろうとすると、とてもしんどいです。
それに、使ってみないと見えないことが本当にたくさんあります。
だからこそ、
この流れを前提にすることで、気持ちもだいぶラクになりました。
- まず動くものを作る
- 実際に使う
- 違和感を見つける
- 少しずつ直す
- また使う
正直、わたしはこの育てる時間を少し甘く見ていました…。
作るところの速さに引っ張られて、その先も同じテンポで進む気がしていたんです。
でも実際は違うことに気が付き、大きな学びとなりました。
育てる時間もちゃんと意味がある
今回伝えたいのは、AIを使えば早く作れるけれど、その先に時間のかかるフェーズがあるということです。
それは失敗でも遠回りでもありません。
むしろ、その時間があるからこそ、アプリはただ動くものから、使えるものへ変わっていくのだと思います。
そして、その過程で自分の見方も少しずつ変わります。
・どこが使いづらいかに気づけるようになる
・小さな修正なら自分で触れるようになる
・AIに任せる部分と自分でやる部分を分けられるようになる
こうして、作る側としての感覚も育っていくんですよね。
もしこれから AIでアプリを作ってみたいと考えているなら、作る時間だけではなく、育てる時間も見込んでおくのがおすすめです。
今回の経験で、納得感を持って「後半戦まで含めて開発なんだ」と思えるようになりました。

