AI記事の薄さはプロンプトのせいではなく素材設計と差分トレーニング

発信の自動化を考え始めたとき、最初に気になったのはAIが書いた記事の薄さでした。

「内容としては間違っていない」「言いたいことも大きくはずれていない」…。
ただ、読んだときにどこか無味乾燥で、読み物としての厚みが出にくい…!!

最初は、プロンプトが足りないのだと思っていました。
もっと丁寧に指示を書けばよくなるはずだと考えて、長い指示文を足していったんです。

でも実際に進めてみると、問題はそこだけではありませんでした。
・ログだけだと無味乾燥になる
・コミットだけだと事実の羅列になる
・手動メモだけだと正確性が足りない
そこが見えてきて、ようやく「何をAIに食べさせるか」の設計のほうが先だと整理できました。

今回はここらへんの情報をまとめていきます。

目次

この記事のまとめ

  • AI記事の薄さは素材の偏りで起きやすい
  • 事実と気づきは別ソースで持つと厚みが出る
  • 最初は差分を貯める運用のほうが後で強い

最初はプロンプトを足せば解決すると思っていた

AI記事が薄く見えるとき、まず疑いたくなるのはプロンプトですよね。

・指示が足りないのかもしれない
・もっと具体的に書かせればよいのかもしれない
・文体や構成の条件を増やせば改善するのかもしれない

わたしも最初はそう考えていました。

実際、長めの指示文を入れると、それっぽさは少し増えます。
でも、根本的な厚みまでは変わりませんでした。

内容は合っているのに、なんか面白くない。
正しいことは書いてあるのに、読み物として残りにくい。
この感覚は、プロンプトを足しても消えなかったんです。

ログだけでは、どうしても乾いた文章になりやすい

最初に素材として見ていたのは、AIとの会話ログでした。

ログにはこれまでのプロセスが残っています。
何を考えて、どんな順番で進めたかは追いやすいです。

でも、そのままだと読者向けの記事にはなりにくいと感じました。

ログは、会話の流れとしては役に立ちます。
ただ、読み物として見ると、どうしても温度感が足りないんですよね。
事実はあっても、そこにどんな迷いがあったのか、どこで引っかかったのか、何が印象に残ったのかまでは薄くなりやすいです。

つまり、プロセスは残っているけれど、気づきの輪郭が弱いんですよね。

コミットだけでは、事実の羅列になりやすかった

では、Gitのコミットを素材にすればよいかというと、それだけでも足りませんでした。

コミットには事実があります。
・何を変えたか
・どの順番で直したか
少なくとも、作業の記録としてはかなり強いです。

ただ、それだけだと「何をしたか」は残っても、「なぜそう思ったのか」が抜けやすいです。

・機能を追加した
・表示を直した
・構造を整理した
ここまでは見えます。

でも、
・そこに至るまでにどんな違和感があったか
・なぜその修正を優先したのか
・その変更を入れて、気持ちの上でどう変わったのか
そういう部分は、コミットだけでは拾いにくいです。

記事にしたとき、事実は並んでいるのに読み味が薄くなるのは、ここが抜けていたからだと見えてきました。

手動メモの1行が、思っていた以上に効いた

そこで入れたのが、手動メモでした。

といっても、長文ではありません。
1日1行でもよいので、出来事と感情を少し残す形です。

何で詰まったか。どこがしんどかったか。
逆に、何が少し前進した感覚だったか。

この短いメモが入るだけで、記事の温度感がかなり変わりました。

特に「気づき」や「感情」は、事実ログだけでは出しにくいです。
でも、そこがあると文章の薄さがかなり減ります。

AIにとっても、単なる作業履歴だけでなく、どこで引っかかり、何を価値だと感じたかが見えるほうが、出力の方向が安定しやすいと感じました。

素材は1種類にしないほうが強かった

ここで整理できたのが、記事素材は1種類で持たないほうがよいということでした。

・ログはプロセス
・コミットは事実
・手動メモは気づき

この3つを分けて持つと、それぞれの弱点を補いやすくなります。

ログだけでは乾く。
コミットだけでは固くなる。
メモだけではあいまいになる。

でも、組み合わせると記事の厚みが出やすくなります。
AI記事の薄さは、プロンプト以前に、この素材の偏りで起きていたのだと見えてきました。

最初の5〜10本は、差分を貯める期間だと考えた

もうひとつ大きかったのが、最初から完全自動化を目指さないと決めたことです。

・AI初稿を作る
→自分で最終稿に直す
→その差分を残す

最初の5〜10本は、この運用に寄せたほうが現実的でした。

良いプロンプトを最初から完成させようとしても、何が足りないのかがまだ見えていません。
でも、自分がどこをどう直したかが積み上がっていくと、改善の方向はかなり見えやすくなります。

・どこで言い回しを変えたか
・どこに実体験を足したか
・どこを削って読みやすくしたか

この差分が、そのまま次のプロンプト改善の材料になります。

わたしの中では、これを「差分トレーニング」と捉えるとしっくりきました。
AIをいきなり完成させるというより、自分の修正パターンを先に貯めていくイメージです。

良いプロンプトより、良い差分を先に集めるほうが現実的だった

やってみて見えたのは、記事品質はプロンプトの巧さだけで決まらないということでした。

むしろ、
・何を素材にするか
・どんな気づきを残すか
・AI初稿をどう直したかを残しているか
このあたりのほうが、ずっと効いています。

最初は長い指示文で薄さを補おうとしていました。
でも、入力素材が足りない状態では、そこには限界がありました。

AIに記事を書かせる前に、AIに何を食べさせるかを決める。
そして、最初の数本は完全自動化より、差分を貯める。

遠回りに見えますが、後から振り返ると、この順番のほうが結果として強いです。

もし今、AI記事の内容は合っているのに面白くないと感じているなら、プロンプトをさらに長くする前に、素材の偏りを一度見直してみるとよいと思います。
薄さの原因は、意外と入力側にあることかもしれません。

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